BATON 開発秘話

BATONでも引き継ぎ君でも当初はなんでも良かったんですが、このアプリケーションを作るのは、まぁ大変でございまして。その辺を赤裸々にお伝えしていこうと思うわけでございます。

私、人間が書いてますので、文章の荒さはあるかもしれませんが、それでも私の愛と涙は詰まっています。長文になりますが最後までお付き合いください。

名前を「太郎」と嘘をつかせてください。本名出すのは苦手なので。

おい太郎、営業部のAさんが辞めたぞ。あとよろしくな。

って会社にいると理不尽なご依頼があるわけです。まじで。理不尽。

辞める時はみんな辞めたいし、受ける側は知らんしそんな話。となる。

間に入る私管理側の人間はハラスメントハラスメント(ハラハラ)を気にしながら、何言ってもハラスメントだから。とりあえず辞めた人の言い分を聞かされつつ、いやいや、そうじゃなくて、引き継げよ!って「怒」という感情がこのツールを作りました。

AIエージェントで引き継ぎ書を作り確認しない辞める人

Aさん。意外にも本人なりに気を遣って、自分のAIでいろいろとやってくれていたみたいで、おぉまとめてくれてるのかよ!ってなりましたが。

まぁこれが酷い。ハルシネーションの嵐だし、そもそも会社の情報を外部AIに上げて大丈夫か?しかも学習許可出してるけど。ってかそれって情報漏洩じゃね?ってなるわけです。

しかも、偏り出過ぎている。Aさんの営業スタイルを知りたいわけじゃないんだけど。じゃなくて、大事なのは何をどの粒度でどのベースでやっていたかという流れ。

AIガバナンスってなんだ?一体。

おいおい、許可せずに、PCの中からクラウドサービスから、Chatworkから全部ぶっこぬいて処理してるの?ってまぁ中小企業ならあるあるです。

でもって、AIにぶん投げてまとめさせる。

「ガバナンスって管理って意味らしいです。月曜から夜ふかしでやってましたが。」

じゃねーよw

そんなよくわからないサービスに金払う前に、まじで一人一人の教育を徹底しないと、情報流出どころの騒ぎじゃないぞ。って反面。別にLINEで普通にやり取りしてる業務内容もあれば、めちゃくちゃメールハックされている人もいれば、ってこれあるあるなんですってね。

なのにバイブコーディングで、何でも作れる気がしてしまう昨今。

AIでこんなことできます!!!って当たり前に言う人も、俺はこんなにトークン使ったぜって自慢する人も。いや、その前に確認することあるだろ。あぁ。情報漏洩じゃなくて、情報開示なんだなぁと。AIディスクロージャーだなとw思うわけだ。

大体自分の見ている世界は他の人と違う。

哲学っぽいというかエヴァンゲリオン的な言い回しだけど。そうなの。。。

仕事って渡す必要があるから、共通のテーブルに置く必要がある。(出た意識高い系、テーブルw)

まぁ簡潔に言うとですね。同じもの見ていても認識は違うんです。本人には当たり前の説明が抜けます。

出た「属人的!!」

いやそもそも仕事なんか属人的なんだよ。当たり前だろ。属人的じゃなかったら人いらないじゃんか。笑

と思いながら総務部で持ち上がるその簡単には解決しない問題と向き合う時に感じますが。大事なことは、中立な情報を人が取り扱うことなんです。

バイアスとかいうな。それはどっちかというとPrejudgeだ。

いやね。中立って話なんだけど、今度新しいコンサルの人が来るっていうからさ、その人と飲んだ時に前情報を与えまくる。

そうすると前段で脳みそがそっち寄りになるという人間の不可解な状態を維持する。まじで良くない。

例えば、山下清って言われると。あーあの有名な画家の人かって言う人もいれば、「おにぎりください」って言う人かって思う人がいるのと同じで、まじで無駄なバイアスだらけで仕事は成り立っている、いや無駄にコストがかかるわけ。

Aさんに戻るけどね。

でいろいろと考えるわけです。半年前かな。目の前にAのハードディスクをコピーしたUSBを置き。どしたら楽になるかなぁと。

管理部として、これを処理するこの超絶無駄な1ヶ月間をなくすだけで、コスパ良いし、俺休めるしってなるわけだ。

プラスしてだけど、そもそも会社って辞めた人の情報ってどこまで管理するの問題だよね。基本は廃棄するのか管理するのか?

あーこれは4点分の働きか。(スラムダンク的に)

つまり、リバウンドなんですよ。桜木花道的な話なの。引き継ぎはリバウンド。

だからみんなゴール外した後に放っておくとそれが時間経過とともに価値のないものになる。つまり0点になるか、その資産をうまく使うことで、さらに会社に貢献できる。しかも、俺もその辞めた人もコストパフォーマンス良くなる。

有休消化しなくては労働基準局に怒られるわけですよ。ワンチャン訴えられる。退職代行や転職エージェントで次の話は進んでも、引き継ぎの話はどこへ?まじでリバウンドが置き去りになる。そこも拾いたい。

人材は人財にも人罪にもなると経営者セミナーで聞くけど、いやいや、経営者の人たち辞めた人の資産とか見てなくない?ってか見返す時間、どこにあるんだって話でもある。

それよりも顧客が大事だし、目の前にやることがめちゃくちゃあるからな。

で答えも出ぬまま、AIのプロンプトいじったり、データまとめる作業したりして、さてもう1ヶ月。

「AIに聞いた言葉ランキング一位:本当に大丈夫?情報抜けてる気がするけど」

「大丈夫です。すべての情報は確認しています。」

「いや、この部分ないけど、どうなってるの」

「すみません、確認していませんでした。もう一度確認します。」

おい。AIいい加減にしろよ。ってこんな文章を書いてる最中にAIがSIに変わるとトランプが言ってるがまじでどうでも良い。このタイミングにつけ込んで、SIのドメイン取りまくってやろうと思った一人である俺だが。

え、私のこと?

ちなみに私のエンジニアレベルはというと、どうだろうAIがない時は、Swiftとかでアプリ適当に作ってたレベルで、ノーコードツール(Bubbleとかよくやったw)とかでいろいろとやったりとか、まぁClaude CodeもCodexもCursorもなかった時に作ったアプリは、すでにAIの手で侵食され、あたかも当たり前のようにGitHubに常駐するAIにお任せになっているレベル。

フルスタックエンジニアといえば高い価値があったが、どっちかというとそんなではなくて、ウェブ系から入った、ウェブアプリとかくだらんツールを作るのが好きな発明家とかそっち寄り。

散らかったデスクトップっていう偏見

上長が「AI使えば簡単だろーチャチャっとやっておいて」と言うのだが。「はいはーい」といって作る反面。目の前に出てきた謎のデスクトップ。

いやそりゃそーでしょ。桜木花道としては、金のなる種をこのPCのデータからぶっこ抜く必要がある。同時にリスクも。

あるわあるわ。。。。引くほど。顧客の返信忘れ、クレーム対応忘れ、見積書、顧客リスト、まぁ出てくるねー。こりゃ。引く。しかも、デスクトップぐちゃぐちゃだし。あーこれ、どこから手をつけたらいいんだ。と思いつつ。

逆に意外に、めちゃくちゃこの人仕事がんばってたんだなぁってのも分かってきた。

意外と人よりも、目の前の資料のほうが真実を語るというか。やっぱり人間て、どこかでフィルター的なものを入れてしまう都合もあって、いや正直ですよ、突然辞めていなくなる人とかって仕事してると思わなくないですか?

というかそういうフィルターで見ていた自分に反省。。

むしろ、この人の会社への貢献をどうやって後任が引き継げるかの不安しかないという始末。意外と散らかったデスクトップの人は仕事できるんじゃね?と思ったりも。

めちゃ大変だった、資料まとめ。そもそも引き継ぎ資料ってなんだろう。

いやね。果たして引き継ぎの資料とは何か?という定義から始まったわけだ。

AIが作るような独りよがりのものでもだめだし、読み込むの面倒じゃん。だって面倒なのよ。だからキリの良いタイミングで辞めてほしいって思うんだけど。

それでも、その人が何をやっていたかが分かる、しかも嘘がない。かつ抽象的だけど具体的という。すごく人間に情報を渡すのは大変ですね。が結論。

一つ一つ考えてみるとだよ。

この3つの度の精査と。

この2つのレベルの精査が必要となる。

優先度から言うと。そもそも、その人が仕事で何を作っていたか?ということになるが、正直YouTubeの視聴回数や、無駄な迷惑メールや営業メールを見ても仕方なくね?となるわけだ。

つまり仕事で使うファイルの定義をしていく。その中で、その人のことが分かる条件を算出する。(これは特許出願中の事なので書けないのであるが)。

これはめちゃくちゃテストしたんだよね。だってトークン量めちゃくちゃ食うし、分類大変だしね。あと、動画とか画像とかは読まないことにした。なぜなら適当な判断をして嘘になるってことも理解したから。

(あれここまで書いちゃったらAIさんがこれ読んだら設計できるんじゃね?いやいや、しっかりTAPP仕込んであるんで。大丈夫)

次に新鮮度。何をもって、その人の仕事というか、1日前の情報引き継がれても困るし、その人が働いていた30年間を伝えられても困る。新人の頃まで遡ると、もはや社史になるw。

でやったわけだ。10日、30日、60日、90日、180日、360日。で結果、90日くらいの粒度が最も良いことが分かった。

ただ、たまに経理の方とかで保守サポートがあるから1年分って言ってるデモユーザーの方がいたけど、そもそも保守サポートを一人に属人化してること自体が問題だよねwって本末転倒の話になり、結果的には確かにそれなら90日となった。

粒度。ここがとてつもなく難しい。細かすぎると伝わらないし抽象的すぎると何言ってるかわからない。

だから、まずその人の仕事を頭の中でイメージすることからスタートしたわけだ。AIはまじでアホだから全然違うテイストで勝手な人類の引き継ぎを検討しやがるぜ。そんな優秀な人は世の中にいないw

でね。動きを抜くことにした。その人がどんな動きをしているのか?例えば、報告なのか、経理のまとめなのか、それとも、収集なのか、と。

次に、仕事って束にまとめることができる。例えば1案件でも、お見積書、請求書、納品書、提案資料、検討資料、比較資料だから、それを束でまとめるようにした。

これをすることによって、面白いことが起こった。この人が時間をかけている対象と、動きが目に見えるようになったわけだ。

つまり、抽象度と具体度が共存した。これは感動。その人の動きで全体のイメージを受け取り、具体的な仕事の束が見える。

仕事の概要と仕事の地図(氏名をマスク済み)
仕事の概要と、資料をまとめた「仕事の地図」。氏名は伏せています。

では次に情報の伝達レベルとなるが。これは粒度の精度が極まったことで比較的簡単になったが。誰にどこまで伝えるかという問題。

例えばだけど、AIに渡すファイルも、JSONデータやMarkdownで綺麗にまとめる必要があるわけで、人に渡すのも綺麗にまとめる必要がある。PDFやテキストだと重いし、AIも読み取りにくい。

というかいつの間にAIが当たり前に次の人の使う道具として定義づけられたかはおいておいてだがw

つまり、HTMLとかのほうが綺麗だし、情報の渡し方がいじりやすい。また、データ全部を渡すとなると鬼のコピーが必要になるわけだ。だから場所を記録し、それを伝える方が正しい。

ただ、それだけだと伝達とは遠くなる。つまり、仕事の内容によっては伝えなくてはいけないこともあるということ。個人情報もそれこそ顧客リストも。

そして最後に秘匿情報となる。人事のファイルや、個人のファイルの中には、当たり前のように個人情報が出てくる。

得意のAIガバナンス問題なわけだ。どこまでAIに見せるか。そこでも結構悩んだ。

情報の精査ってやつかなレベル的には。だからこそ、それは先にローカルで処理する必要があって、同時に外に出ない設計も入れなくてはいけない。

例えばだけど、マイナンバーカードの番号とか普通にデータとして持っている人が多くて(苦笑)それ法律的に超絶NG案件なんだけど、意外と知らない人が多いし。じゃあそれは外さないと。ってなるわけ。

まぁさまざまなプライバシー関連の情報を読み取り結論が出た。うん。これは外に出せない。

であれば、内部的にローカルで数億円もするコンピューターを購入し、そこでローカルのLLMをぶん回しやるしかない。でもまぁご存じの通りハードウェア購入させてくださいなんて言えないし、すみません、見積もり取ったら6000万円でした。とか言ったら普通に怒られるので、じゃあじゃあということで国内のいわゆる安全な場所でかつISなんたらの認証を取っているGPUレンタルってなるわけだ。

びっくりしたのが、金額、ちょっとしたキャバクラ的なw1時間1万円的なw

でもそれなら安心して回るし、毎回インスタンスを外せばデータも残らない。そこで最終的な超絶強固なサーバーで回すことができるという仕組みになった。

はたまたここまででざっくりは言ったが。事実として、この設計をするまでに100人程度の職種の人の話を聞き、正味十人ほどのPCを覗かせてもらい。具体的には言えないが、上場企業、中小企業、零細企業、個人事業主とやらせてもらった。

で、また問題が発見された。

読めないファイル問題

企業の中には読めないファイルというものが存在する。パスワードであり、謎のよくわからない文字化けファイル、作り途中のファイル、権限がないファイル、まぁさまざまだがそれをどう判断するか。

結論としては、読まない読めない読もうとしない。語呂がいいなw をルールにすることにした。

これは、正直になるということが大事だなと。判読できないファイルとして表現するということが正しいなと。つまり、読めないファイルは何個あると出すことが最もお互いにとって大事じゃね?と思ったわけだ。

判読不可の件数と記録・仕事のつながり(案件名をマスク済み)
判読不可の件数と内訳、記録と仕事のつながりを表示。案件名は伏せています。

もし辞めた人がいなければそれは一生分からないが、辞めた直後なら、それが仕事に関係しているのかどうかもわかるしそれは記録することが可能だ。

ただ、アホなAIエージェントは読めなかったことすらも教えてくれない。当たり前のように全部読んだふりをする。だからそれはNGにした。当たり前だよね。

次は、作った俺には見えていなかった問題

ここからがまた地獄だったけど。まぁスクリプト書いたり、証明書取ってる最中のことはちょっとおいておいて。「データを抜くという表現」が一大事だった。

普通このサービスを紹介する時に何と言うか。ちなみに最初はUSBを挿すだけで全部のデータを引き継げるだった。なぜって、その方がイメージしやすいでしょ?って話。

でもね。それをデモユーザーに伝えたところ。

ハッキングでしょ!? それって。

と言われることが大半。大体の人が恐れをなした。

心中では、ハッキングという言葉自体をネガティブに捉える日本語が嫌いだが。ハッカーとはそもそも、パソコンを使って悪いことをする人ではない!ってAIに教えておきたいが。

日本語の定義では、技術に精通した人、不正侵入する人となっているが、あのポール・グレアムは『ハッカーと画家』の中で、ハッカーは「ものを作る人」と定義しているし、海外では何かをハックするとは良い言葉として使う。俺の中では工夫するという言葉に近い。

ハック言語論はおいておいて。そもそも何をしているかのイメージがわからないらしい。これは大問題で。そもそもサービスへの不信感につながるわけだ。なんかやってるみたいな。つまり一般的なもんでないから、「胡散臭い」という言葉がついて回る。

いやいやいやいや、LINEのプライバシーポリシーって、普段どこまで読んでる?って俺は思うんだけど。でもみんな使ってるから許されるんです。そうなんです。日本国は。

で考えたよ。これはどうやったら伝わりやすいか?

結論30秒の動画を出すこと。もうこれしかない。だから作ったんだけどね。リール動画しか勝たんということで。そういう意味だと概念ってすごいよなぁって。あーなるほどっていう人が増えた。

で実際に使うと10人中10人がこう言った。

「やばい」

作った俺としては、もう少し感想の続きを聞きたいw

まぁその後があるんですが。営業の T くんは、まじで一番大事なことをしっかりあげてくれたと言い。今度辞めるという女性の事務員の人は「辞めるの申し訳なかったし、資料作成できなかったですが、少しホッとしました」と言いました。

あーこれ社会貢献やんって思った瞬間でもあったんですが。逆にもちろんアンチもたくさんいらっしゃいまして。

これってChatGPTでやれば良くないすか?とか、後任の人が結局俺が全部読むんですよね?面倒です。って言った。

いやいやいやいや、ここまでの苦労を最初から説明するのか、と一瞬天を仰いだw。でもね。それが普通。

作った側にしか見えていない苦労って、そりゃ伝わらないんだよね。

ChatGPTでやったら最初に言った問題になるし、後任の人は、そもそも自分が常に聞ける状態になっていることが普通だと思っている。つまり、AIっていろんな意味で理解されていないわけだ。

たまに話していると人みたいに思っている人がいるが、全く違うし、自分で考えることができるわけではない。人間てわがままだなAIさんよ。と毎日話をしていました。

で、その問題を解決するのを諦めた。

それって一生超えられないやつだと思うんだよね。スマホ出てきた時に使っていなかった人も、いまだにIT触らない人も、未だに道具を恐れている人も。

あのAIって道具なんで、好き嫌いだけで話が止まるのはもったいないと思うんだよね。だからこのツールを使いたくない人に、無理に使ってもらうことは諦めた。必要な人が必要な時に、残された資料から中立に仕事を引き継げるようにしたい。

人間は占いも大好きだし、MBTIとかも大好きだし、人からちやほやされたいと、思ってるし、どこかで自分を認識するためにポジティブな方法を探している。

でも現実問題は、全く違うと思っていて。仕事は次の人に渡るんだよね。辞めた人にも次の人生がある。でも、お客さんとの仕事は残っているんだよね。

だから、中立に渡さないとマジで意味不明になる。俺はこのお客さんは好きだ、みたいな個人的な好みまで情報として入ってくる。

業務フローの中に、なぜか意味不明なメールがあったり、受信箱の迷惑メールを消すだけで、時間が削られていたりする。

いやいや、社長からしたらさ。月に40万円として、あなたの1日2万円で買ってるんだよね。8時間なら時給2500円。でね。そこに減らせる作業が30分あれば、1250円分の時間を別の仕事に使えるの。挙げ句の果てに残業なんかされた日には、プラスαなわけ。

だから、正直ね。使いやすいかどうかの話だけではないんだ。1ヶ月無駄な人件費を減らしたいってのと、引き継ぎで不明点があるたびに辞めた人に電話かけるのやめね?って話。辞めた人も迷惑だしね。

おっと思わず愚痴になってしまった。

棚卸ししたらめちゃくちゃなことがわかった。

人生も仕事も棚卸しすると大きく変わるらしい。笑

これは管理部としてやったことではあるが、先ほどの人件費の流れだ、さすがに全社というわけではなく、管理部の一部の人間として棚卸しをしてみたわけだ、どれくらい無駄があるのか?どれくらい忙しいのかという話。

これが面白くて、なんでこの作業を繰り返してたんだ?と気づいたり、無駄に会社のコストを使っていることが明確になった。

こんなこと人生で感じたことないだろうか?

具体的にやってみると意外な結果が。あーなるほど。棚卸しをもし中立で行うことができると仕事の効率とか評価とか部下の様子とかが一目瞭然。

というか、これってGitHubじゃねと。

なんとなくAIでコーディングをしている人は気づいているかもだが、Gitを恐ろしいものに感じてるかもしれないが、私からするとタイムマシン的な役割で仕事の管理をするツールみたいに見えるが、開発している人にとっては神ツールではあるが、そもそもそれって営業職とか企画職とか事務職にもあったらもっとわかりやすく草が見えるんじゃね?

※GitHubは草が生える。

つまり、棚卸しは自分を中立客観的に見るべきで、もし自分に偏ると明らかに自分の言い訳が増えもしくは自慢が増え、他者と比べると恐ろしい。

いや会社って、できない人をサポートし、できる人を見習うから組織があるんだよね。とめちゃくちゃ良い意味で気づいた。

今までのありふれた評価ツールとか、なんかお互いに褒め合うツールとか、顔が見えるとか、スキルが見えるとかじゃなくて、もっと地べたにあるやっていることを中立的に観察するツールなのではないか???と思ったわけだ。

AIエージェントとBATON

結果、自分の仕事が丸裸にされた部下も上司も面白い現象が起こった。お互いにお互いのことを認める、リスペクトできるようになったわけだ。

部下は上司のめんどくさそうな社内のしがらみやなぜか獲得よりも謝罪の方が多いことに気づき、その謝罪は部下のせいだということも明確になり、上司は部下の仕事量の多さや何でもかんでもやらされている部下の仕事をある程度断って効率を良くすることにも気づいたというわけだ。

はじめてそこで私に相談が来た。

「ねぇAIエージェントってどうするの。この辺の仕事ってエージェント化できるんじゃない?」

「できますよ。でやっていいんですか?」

「一度やってみてくれ」

おかしなもんで、Agentを入れようとした時は何からして良いかわからないけど、いなくなったらすぐに導入できるって人間って不思議ですわ。

つまりですよ。棚卸しや引き継ぎのまさにそこにAIエージェント化のチャンスが生まれるというわけ。

であれば、AIエージェント、最近ではdot(ChatGPT)とかめちゃくちゃ動くよね、で、あれをAgentと言うべきか自律型Agentと呼ぶかはわからないが、指示通りに大体物事を進められる。

もちろんMCPやAPIの連携をすることが当たり前のClaudeやCursorを使ってもできるし、ブラウザからデスクトップ上の操作系までAIがやるわけだ。SKILLとかいってMarkdownのファイルを読み込ませているだけのものもあれば、まぁいろいろとあるわけだが。

本質はAgentというよりは、指示命令を明確にしてワークフローを伝え、AIが動きやすいように道筋を整えることが大事なんだよね。

ただ全ての会社にAIに長けている人がいるわけではないし、そこに学習コストを支払う人がいるわけではない。だからAIエージェントを作ってくださいとか教育をして欲しいには対応できる体制を作ることにした。

ちなみにAgentだけど、唯一、人とのコミュニケーションはまだAIには足りないところがある気がするが、それもすぐそこにある現実として思っているが、そもそも何をAGENTにするのか?そこに企業は悩んでいたりもする。

だからこそ、BATONは実は人からAIへの引き継ぎの機会を与えるものなのかもしれないと気づくに至った。プランの中にはAIエージェントに引き渡せる項目としてリストごとに出すことができるようにした。

AIに任せられそうな仕事の一覧
AIに任せられそうな仕事を、業務のまとまりごとに一覧化。

あと当たり前だが。AIに渡せるようにするデータ生成もさせることにした。

あるあるだけど。もし自分のPCを全部AIに舐めさせてルールもなく引き継ぎのAIを作ることをしたらとんでもないことになる。中身が無ければ良いがあればめちゃくちゃなトークン量も使うしチェックもしなくてはいけないし、体裁も整えなくてはいけない。

あと、それをもらった私本人として思ったことだが、辞めていく人はほとんど内容の確認が甘いというか、楽をするせいで資料の精度が出ていない。それこそ穴だらけのそれっぽいまとめが上がってくる。もちろん同時にプライベート情報すら溢れている。

そんなこんなである程度綺麗に生成できる形ができてきたわけだ。まぁここからリリースまでにさらに数ヶ月かかるわけだが。

めちゃくちゃ俺に依存する。

このツールをじゃあ展開してみようと思って上長のPCで使うことにしたわけだけど。ここで大いなる誤算。上長のAIだと、まじで同じような結果にならない。

いやいや、AIって同じじゃないの?って思うかもしれないが同じAIなら同じ結果になる、というわけでもない。属人的というか、属人AI的というか。

4年ほど前からというかもともとRNNの時代からAIを触っている私としては、ベクトルをコントロールすることが全てだと思ってPinecone時代から使っているわけだが。どれだけAIが良くなっても結局は使う人に依存してしまう問題が発生するわけだ。言葉の扱いは意外と現代人は下手だからかもわからないし。

ここからが大事でじゃあどうするよ?どうやってクオリティを担保するのっていう状態になる。

ローカルのLLMで回すにしてもOpenAIだろうが、Anthropicだろうが、GoogleだろうがK3だろうがそのタイミングでのベストなAIを選択しつつ、アウトプットの質は最高のものをなるべく出す必要がある。このテストがデスマーチだったわけだが。

結果的にじゃあもうそれすらも環境定義とプロンプト定義さらに出力定義を磨き上げることで最低限のレベルまでは達した。

(これ文言にすると簡単ですが、まじで納得いくまで毎日いまだに調整中のやつ、もっというとこれからもどんどん良いものにしていきたい)

会社あるある、なんか報告書作れってw

挙げ句の果てに上長から、さらに宿題が増えた。一応会社のPCだから、何でどこでいつやったとか、そういう情報出しておいてくれと。

あー出たよ。報告する必要がある文化で誰も見ないやつ。

でもまぁ大事だからこそ。それは出力できるようにしたわけだ。いつ、誰が、どこで、どうやって、何を使ったまでは。確かに必要だよねってことで用意した。

USB必要かな?

あとUSBという問題も解決する必要があると感じた、USBってなんか今更感があるらしい。

USBを挿すだけで、ってのが最初は売りだったのだが、USBを挿すことが怖いらしい。なるほどセキュリティ面でということなのか?それとも?いや意外とオンラインで送る方が怖いのだが、そうでもない。

あとUSBで最初からスクリプトを入れておくことで綺麗にデータがコピーできるという気持ちもあったが、そのUSBを挿すだけでデータが抜かれる?みたいなハッキング感が嫌みたいだ。

最も安心な方法でもあるので、本当にセキュアな環境でやる場合のみUSBができるように。

じゃあChromiumで処理する的な話もありつつ、シンプルにWindowsマシンでスクリプト動かすとなると.batかexeか知らんけど俺Windows苦手なんだよなぁ。Macなら別にコマンド叩けば一発なんだけどさ。

ってことで、また問題勃発。Windowsのセキュリティ問題なわけだ。いわゆる警告が出るやつね。

これ中小企業とかだと意外と大丈夫なんだけど情報システム部があるような会社だと、間違いなく弾かれる。しかも、Azureは個人は日本は無理だし、シンプルに認証を得る必要があるので、ちょっと時間かかりそうな雰囲気。

AppleはD-U-N-Sで行けるからリリース前に確認して多分数週間で間違いなくOKみたいなさ。。。。

もう話テッキーすぎるけどね。意外と守りの仕組みはしっかりしていて、そこを正式に門をくぐるのは大変なわけさ。

で方向性が最終的に決まった。で、デモもたくさんできた。あーこれで俺も人が辞めた時の謎の作業から解放された。

ちなみにだけど。俺の今回の作る作業は6人月+各AIのトークン合計量が300億トークン弱(テストとドキュメント多すぎだけどまぁ仕方ない、それがこの本質だからさ)つまり、月単価50万としても300万+300億トークンはいくらか知らんけど。

でも5年前なら多分5人で1年半って感じだよね。だからこれを世界に展開するとなると。って昔は計算したけど。今は違う。

むしろ、価値基準として開発コストを回収するのではなく、この引き継ぎとか棚卸しが生む価値、つまりリバウンドの価値とそのコストを計算することが大事なわけ。

色々とコスト計算はあるけどね。

例えば一人が辞めると会社はいくら損するか?とか、引き継ぎにかかるコストはとかさ。他の類似系のサービスもウェブに載せておいたけど平均20万くらいなのかもね。であれば、もうそこは半額でってくらいのノリで価格定義をするわけだ。

でも実際には、妥当な案を探る必要があって。こちらも当たり前にビジネスなわけで個人で提供するわけにもいかないし、体制も整える必要がある、もちろんテストもしなくてはいけない、常に改善も必要である。

あーなるほどSaaSが良いなってなるんだけど。

でもね、きっと5年以内にこれすらもAIに置き換わる時代が来る。これが本音。

ただ5年で人間が誰でも同じレベルで使えるようになるとは思えないし、じゃあこの辺のコストならうちの会社なら支払いができる。そして明らかに得をするという価格を設定した。

つまり、自分たちが一番の顧客であり、その顧客としてこのクオリティに対してこの金額なら圧倒的にお得感があるってことで金額定義をした。

実際に、うちの会社で人が辞めることはあまりないが、いろんな知り合いの会社で聞いたら、日常茶飯事なんだって。知ってます?年間今700万人以上が会社辞めていて、1000万人以上が転職を希望しているんですって。怖。管理側としては怖い。。

まぁ最近、自分の手で書くことが減ったから珍しく全部私が書きました。

で、BATONの営業活動も込めてnoteに書いてみたって話です。

ではでは。

BATON以外のTAPPもまた今度書いてみよう。

ってか久々に文字書いて楽しかった。日本語書くのって相変わらず楽しいっす。

最後までお読みいただき、ありがとうございます

運営:株式会社andq / 更新日:2026-10-09